ソーイングの教室をしていると、ミシンに苦手意識を持たれている方が多いと感じるとことがあります。
小学校や中学校の家庭科の時間にミシンを使う授業があった時などに、糸が絡まってしまったり、うまく縫えなかったりして、嫌な印象しかなくて、ミシンを使うことに苦手意識を持たれている方も。
ミシントラブルというと、下糸が絡まる、糸調子が合わない、下糸がゆるい、縫い目がおかしい、上糸のかけ方や糸調子の合わせ方が分からない…、などなど。
様々なトラブルに遭遇するのではないでしょうか。そんな時の解決法をいくつか紹介します。
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上糸のかけ方が間違っている
ソーイング教室をやっていてよくあるのが、上糸のかけ方が間違っているせいで、縫い目がおかしい、というトラブル。
上糸のかけ方なんてミシンによって違うし、小学校や中学校でちょっとしかミシンを触ってない人にとっては、ちんぷんかんぷんな作業かもしれません。
上糸のかけ方は、それぞれのミシンによって違いますので、まずは取扱説明書や同封されている説明用DVDなどがある場合には、じっくり読んだり見てみることをお勧めします。
最近では、動画で糸のかけ方を説明してくれているミシンもあるようなので、まずは焦らず使い方を知るところから始めましょう。
そして、上糸のかけ方で惜しいのが、糸をかけたつもりがしっかりかかってなかったというもの。ミシンには、天びんという上がったり下がったりしながら糸を引っ張る部分があります。
その天びんの付近に糸は行っているのだけれど、しっかりと糸がかかってないと糸調子が悪くなってしまいます。
糸をかけ忘れているところはないか、順番は正しいか。今一度確認してみるといいかもです。
下糸のボビンの入れ方が間違っている
ミシンの下糸が絡まる、ゆるいといったときには、下糸のボビンの入れ方が間違っているかもしれません。
下糸のボビンは、家庭用ミシンでは、糸を巻いたボビンを水平にミシンの針の下に入れます。
この時、ボビンに巻いてある糸の向きを確認します。時計回りに入れるのか、反時計回りなのか。ミシンによって違うこともあるでしょうから、正しく入れます。
下糸ボビンの糸のかけ方が間違っている
家庭用ミシンの場合、水平釜に下糸を入れたら、下糸をかけるのですが、その下糸のかけ方も間違えないようにします。しっかりと糸がかけられてないと、下糸がゆるくなったり、絡まったりというトラブルに繋がります。
そして家庭用コンピューターミシンでたまに、下糸がなくなって縫えなかったというトラブルを防ぐために、ある程度下糸が残った状態で、ボビンに下糸を巻きなおしてください、というメッセージが出るものもあるようです。
下糸を最後まで使ってしまいたいと、そのメッセージを無視したまま縫い続けると、下糸が絡まってしまうこともあります。
下糸がボビンに残っててもったいない気もしますが、ミシンが壊れて修理に出すことを思ったら、安いもの。早めに下糸をまいて、十分にボビンに糸が巻かれてる状態で縫うといいです。
針の太さが縫うものや糸と合っていない
ミシンの縫い目がおかしい、というときには、針の太さと糸の太さ、縫う生地の厚みがあっているか確認します。
ミシン糸には、20番、30番、50番、60番、90番とあり、数字が大きくなっていくほど、糸が細くなります。
ミシン糸60番…ミシン針11番がおすすめ
オックスやシーチングなどの普通地でしたら、60番のミシン糸を使うことが多いです。ミシン針は、11番くらい。縫うものが厚めだったりしたら14番、縫うものの厚みが薄めだったら、9番のミシン針でもいいかもです。
ミシン糸90番…ミシン針9番がおすすめ
シフォンやジョーゼットなどの薄めの生地を縫うときには、90番のミシン糸がおすすめです。そしてミシン針は、9番の細い針がいいと思います。
ミシン糸30番…ミシン針14番がおすすめ
帆布やデニム、合皮や革などの厚地を縫うときには、ミシン糸は30番、ミシン糸は14番がおすすめです。ですが糸が太い分、糸が目立ちすぎてしまったりするので、中縫いしたりするときには、60番の糸で縫ってもいいと思います。
糸の存在感があるので、ステッチなどで使うのもおすすめです。
ミシン糸20番…ミシン針16番がおすすめ
合皮や革、厚手のデニムや帆布などを縫うときには、20番のミシン糸もあります。糸が太い分、巻かれているm数が少なくなりますが、丈夫に縫うことができます。
ミシン針は16番や、時には18番でもいいかもです。
レジロン…カットソーなどのニット生地に
ミシン糸には、レジロンというのびる素材を縫うときに使う糸があります。少し細いような印象ですが、糸自体が少し伸びるので、ニット素材を縫うときにはおすすめです。
針は素材に合わせて、9番から14番くらいで調子を見ながら選ぶといいです。
ミシン針が痛んでいる
ミシンの縫い目がおかしいというときのあるのが、ミシン針が痛んでいるというもの。針の先はとっても細いので、肉眼では確認しにくいのですが、縫っていくうちに先が傷ついたりすることがあります。
新しいミシン針に変えたら、それまで縫い目がおかしかったのがウソのように、うまく縫えることがあります。
ミシンの馬力に対して、生地が厚すぎる
家庭用ミシンや工業用ミシンでもよくあるのですが、ミシンの馬力が縫うものとあっていない、というとき。
家庭用ミシンや職業用ミシンは、オールマイティーに何でも縫える様に調整されていると思うのですが、縫うものが厚すぎたり、縫い代が重なったりして、糸が切れる、縫い目がおかしい、なんてことになることも。
工業用ミシンにも薄物から普通地縫い用、厚地用などその用途に特化した機種となっているので、工業用ミシンだから何でも縫えると思うと、そうでもないこともよくあります。
普通地用の工業用ミシンより、職業用ミシンの方が革製品がきれいに縫えた、なんてこともよくあります。
押さえが上がったまま縫っている
大人の方でも子供さんでもたまにあるのが、押さえを下すのを忘れて、縫い始めてしまうこと。
「えっ、生地が進まない!」と思って気づけばいいのですが、無理やり生地を引っ張りながら、押さえが上がってることに気づかないまま縫い進めたりする方もいます。
押さえは下げてから、縫いましょう。
糸の強さが合っていない
糸が切れる、上糸がつる、糸調子が合わない、というときには、糸の強さを調節してみるといいです。職業用や工業用ミシンには、糸調子を強くしたり弱くしたりするダイヤルがついていることと思います。
そこを回してみて、糸調子を強くしたり、弱くしてみます。家庭用ミシンや職業用ミシンでも、つよい、よわいの調節ができるものもあるので、調節してみるといいと思います。
糸が切れる、上糸がつる、というときには、上糸の糸調子が強すぎることが考えられます。少し弱くしたり、ダイヤルでゆるくしてやるといいかもです。
まとめ
『ミシンの糸調子が合わない、縫い目がおかしい、下糸がゆるい、上糸がつる時の対処法8選』としてまとめてきました。
管理人が糸調子が合わないなーというときに考えることをまとめてみました。様々な対処法があるので、その都度試していただけたら嬉しいです。
最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございました。