キュロットとかガウチョとか、スカンツ、スカーチョ、ワイドパンツ、袴パンツ。どれがどんなシルエットのアイテムなのか迷う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
足首までのマキシ丈のキュロットをスカンツというのだそう。このページでは、足首までのマキシ丈でたっぷりとフレアーのあるスカンツの作り方を紹介します。
Aラインに広がるシルエットが、動くたびに揺れて、気持ちのいいスカンツです。
Contents
【サイズ】スカンツ(マキシ丈キュロット)丈95㎝・ウエストゴムでらくらく
今回紹介するスカンツ(マキシ丈のキュロット)は、ウエストゴムで、66㎝~90㎝。竹は、95㎝です。
前見頃でボックスプリーツをたたみ、ウエストがモコっとしないようにしています。
ヒップ90㎝として今回は、プリーツをたたみましたが、プリーツのたたむ分をもっと少なくしたり、そもそもウエストのプリーツを無くすことで、ヒップ100㎝の方まではいていただけます。
着丈も、165㎝の管理人が履くと、画像のような丈になります。
【材料】スカンツ用尺は生地巾110㎝×2.5m
今回紹介しているスカンツは、生地巾110㎝の生地を2.5m使用しました。ツイルの生地なので、一年中活躍してくれそうです。
暑い夏の時期には、リネンなどで作っても、さらさらと気持ちのいいキュロットになるのではないでしょうか。
コーデュロイなどの生地に向きがある時には、今回の裁断の仕方だと、前身頃と後ろ見頃の生地の向きが逆になってしまうので、向いていません。
ウエストゴムも用意します。今回は3cm幅のゴムを使用しています。
【製図】1m折り返してたたむ
製図するときには、1m折り返して、写真のように上部をわにしておきます。
前身頃、後ろ見頃を下記画像のようにしるしを付けます。
前後身頃を裁断します。
長方形の生地は、ベルトやポケットとしてこの後しるしを付け裁断していきます。まずは、スカートのしるしを付けます。
【スカートの製図】
裁断したスカートをくるっと回して、下記のように右端に直角の辺が来るようにします。そして、前身頃と後ろ見頃を重ねます。
前身頃は、後ろ見頃よりも2㎝ほど短くしています。左端の斜めのライン(脇線)を合わせて重ねます。
ウエストのラインと股ぐりのラインを下記のように引きます。カーブ線は、滑らかに引きます。
裾線を引いていきます。
【ウエストベルト&ポケットの製図】
残しておいた長方形の生地を半分に折り、ウエストベルトとポケットの印付けをします。
わにした状態で、下記のようにしるしを付けます。
ウエストベルトとポケット布を裁断します。
【ポケットの製図】
スリットポケットの製図をします。2枚のポケット布をわにしております。
しるしは、1枚につけますが、裁断するときは、2枚重ねて裁断します。
下記のような寸法でしるしを付けます。左端の上から7㎝の点線のガイドラインを引き、カーブ線をなだらかに引きます。
右端の21㎝の内、15cmがポケット口となります。
ポケット布を2枚重ねて(わにしているので4枚を一度に)裁断します。
【作り方】スカンツ(キュロット)を縫う手順
前後身頃の股ぐりを縫う
まず最初に、前後身頃の股ぐりを縫います。後身頃の方が、また繰りの寸法が長くなっています。
縫い代1cmで縫い、ロックミシンをかけます。
ポケットを付ける
前身頃をポケット布を中表に合わせて、下記のように待ち針でとめます。ポケット口15cmのみ縫います。
ポケット口の15㎝の端に7㎜程の切込みを入れ、ひっくり返します。ポケット口に表面から5㎜程のステッチを入れます。
ポケット袋布を重ねて、周りを縫い代1cmで縫いロックミシンをかけます。
スリットポケットが身頃につきました。
脇を縫う
前身頃と後ろ見頃を中表に重ねて、脇線を縫い代1cmで縫いロックミシンをかけます。この時、スリットポケットのポケット口を縫ってしまいがちなので、縫わないようん注意します。
ポケット口を補強する
表側に返して、ポケット口の端を3目ほど返し縫いをして補強しておきます。
ポケットの完成です。
股下を縫う
股下を縫い代1~1.5㎝で縫います。生地端を使用して股下を裁っているので、布端が見えてきてしまう場合には、縫い代1.5㎝にして縫いロック始末をしています。
股ぐりのステッチを表から押さえるステッチをします。
プリーツを縫う
ウエストのプリーツをたたみます。前身頃の半身の中心を折り、必要な分だけプリーツをたたみます。上から8㎝ほど縫います。
プリーツを広げてアイロンをかけておきます。
表面からステッチをします。今回はボックスプリーツにしていますが、片倒しのプリーツでもいいですね。お好みで作ってください。
ウエストベルトを縫う
ウエストのサイズを計り、ウエストベルトを作ります。ウエストベルトは、【ウエストサイズ+3cm】の寸法にしています。
わにして、ゴム通し口を残して縫っておきます。今回は、後中心にゴム通し口が来るようにしています。
ウエストベルトを付ける時には、ゴム通し口でない側を身頃に縫い付けます。
ウエストベルトの布端をロック始末しておきます。
ウエストベルトを押さえるステッチをします。
ウエストゴムを通し、ゴムを縫い止めます。
裾を縫う
はかれる方のサイズに合わせて、着丈を決め、裾を三つ折りして縫います。着丈95㎝の今回は、5cmの縫い代にしています。
1㎝おり、4㎝折り曲げて三つ折りし縫っています。
股ぐりの補強布を作る
ここまでで、スカンツ(キュロット)は完成です。今回は、股下の補強布を付けていきます。
3.5㎝×11㎝ほどの生地を用意し、四方を1㎝ほどアイロンで折り曲げます。
股下部分にコバステッチで縫い止めます。
【動画】型紙なしスカンツの作り方
型紙なしで作るマキシ丈のキュロット。スカンツの作り方を動画でも紹介しています。
まとめ
『型紙なしキュロット/スカンツの作り方♪足首マキシ丈のフレアーたっぷり美シルエット』としてまとめてきました。
型紙なしで、直接生地にしるしを付けて作っていくシリーズ。今回はスカンツを作りました。型紙を作る手間がないのに、シルエットがキレイなのでぜひ作ってみて下さいね。
生地の差し込みをしているので、生地の向きのあるコーデュロイなどは向いていませんが、リネンやコットンなどの生地の向きの無いものは、この裁断の仕方で作ることができます。
素材を変え、一年中使えるデザインになるのではないでしょうか。最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございました。