型紙なしで作る大人服シリーズ。今回は、ドルマンスリーブのシャツを作ります。身幅がたっぷりとしているので、幅広い年代、体形の方に着ていただけるのではないでしょうか。
今回は無地の白い生地を使用しました。爽やかな印象になったと思いますが、ストライプやチェックの生地で作っても、また違う印象が楽しめると思います。
ぜひ作ってみてくださいね。^^
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ウエストインしてもしなくても楽しめるドルマンスリーブシャツ
ゆったりシルエットのドルマンスリーブシャツ。165㎝の管理人が着るとこんな感じになります。ゆったりとしたパンツでリラックスした雰囲気で着るのも良しです。
後肩ヨークの長さが長いので、今年らしい後ろ下がりのシルエットも自然な感じになります。
オーバーブラウスとして着るだけでなく、ウエストインして着るのもいい雰囲気です。ドルマンスリーブだから、ウエストインしても自然な感じにブラウジングできるはず。
ちなみに、上記写真で履いているベージュのリネンパンツの製図は、下記URLよりご覧いただけます。
https://drive.google.com/file/d/1zsMEZpP7ClG2BBShOc0oow8T3C18C3i9/view?usp=sharing
ブラウジングが苦手な方も、自然な雰囲気でふんわりとブラウジングできるのではと思います。
【サイズ】型紙なしドルマンシャツの身幅・着丈の長さは?
スタンドカラーとふんわりとしたドルマンスリーブがかわいいシャツ。身幅は袖下から10㎝の位置で平置きで80㎝となっています。
全体にすると約160㎝程。着丈は、前身頃で66.5㎝、後身頃で73㎝。165㎝の管理人が着てもヒップが隠れるほどの丈感です。
【材料と裁断方法】ドルマンスリーブシャツの用尺は、110㎝巾×2m
今回作ったドルマンスリーブシャツの用尺は、110㎝巾の生地を使用しました。用尺は、2mほどです。
肩ヨークを2枚はぎにしているので、生地用尺いっぱいまで使用しました。裁断の方法はこのようになっています。
肩ヨークは縦地の目で裁断するのがコツ
今回作ったドルマンスリーブシャツは、110㎝巾の生地を2m使用しました。肩ヨークを2枚はぎにし、たて地の目で裁断しました。
生地いっぱいまで使用したので、パーツの取り方によっては、2mの用尺では足りなくなることもあるかもしれません。
2mの用尺でとるには下記のように、各パーツを配置しました。
肩ヨークは、着た時に縦地の目ではなくたて地の目になっていると、本格的なシャツっぽい雰囲気になると思います。
無地の場合には、あまり地の目は気になりませんが、ストライプの生地を使用して作る場合には、肩ヨークの柄は、よこになっていることが多いと思います。
ですので、今回はこのような裁ち方をしています。
【製図】直接、生地に印をつけてカットして縫うシャツ
型紙なしで作るドルマンスリーブシャツは、型紙を作ることなく記事に直接、しるしを付けて、裁断し縫っていきます。
前身頃…たて70㎝×よこ110㎝の生地に印付け
型紙なしで作るドルマンスリーブシャツの前身頃は、巾110㎝の生地を中心でわにし、生地端を利用して製図していきます。
前開きシャツなので、前端は生地端を利用しています。左端が生地端になるように縦に半分に折り、上記の製図をして行きます。
まずは、左側のように上下左右にしるしを付け、補助線で結んでおきます。補助線ではありますが、肩線と脇線は書き直すことなく裁断する線となります。
ネックライン、アームホール、裾の補助線は、カーブにかき直します。
後身頃肩ヨーク…たて27㎝×よこ98㎝の生地にしるしつけ
ドルマンスリーブシャツの後ろ見頃は肩ヨークで切り替えています。たて27㎝、よこ98㎝の生地を半分に折り、印をつけていきます。
まず下左図のように四方にしるしを付け、ネックライン、アームホールをカーブ線にかき直していきます。
後身頃…たて55㎝×よこ110㎝の生地に印付け
ドルマンスリーブシャツの肩ヨーク下の後身頃は、たて55㎝、よこ110㎝の生地を半分に折り、わにした方を左側において下記のようにしるしを付けていきます。
左側が後ろ中心となりますので、わにしています。
直線で補助線を引いたら、袖下線と裾のラインをカーブに引き直します。
【作り方】型紙なしドルマンスリーブシャツを縫う方法
型紙なしのドルマンスリーブは、生地に直接しるしを付け、裁断し縫っていきます。縫い方を解説します。
後身頃を縫う
型紙なしドルマンスリーブシャツの後身頃は、肩ヨークで切り替えています。肩ヨークの方が少し小さめとなっているので、後身頃にギャザーを入れます。
後身頃のギャザー位置を荒め(ミシン目5㎜ほど)のミシン目で縫い、糸を引っ張って、ギャザーを寄せます。
ギャザーを寄せた状態で、肩ヨークを中表で重ねます。
縫い代1cmで縫います。
もう一枚の肩ヨークを、ギャザーを入れた後身頃をはさむようにして重ね、縫い代1cmで縫います。
前身頃と後身頃の肩線を中表で重ね、縫い代1cmで縫い、ロックミシンをかけ、表からコバステッチをしておきます。
袖口カフス付け
袖口カフスを作ります。今回のカフス巾は、3.5㎝巾なので、9㎝巾の生地を袖口長さ+2~3㎝の長さで裁断します。
袖口カフス生地と同じサイズの芯地も裁断します。芯地をアイロンでしっかりと接着し、両端を1㎝ほど折り曲げ、中心でも折っておきます。
袖口にギャザーを寄せます。前身頃、後身頃ともに肩ヨークから5cm程の長さにギャザーを寄せ、3㎝の長さにします。
身頃に中表でカフスを重ね、縫い代1cmで縫います。
縫い代を包むようにカフスをかぶせて、コバステッチしておきます。
脇線を縫ってから袖口のカフスを付けても良いのですが、脇線を縫う前の方が、カフスが付けやすいかと思うので、今回は、脇線を縫う前にカフスを付けています。
脇線を縫う
袖口カフスが付けられたら、脇線を縫います。まずはロックミシンをかけて、縫い代1cmでスリット止まりまで縫います。
スリット止まりは、前身頃の裾から9㎝の位置にしています。
前立てと裾の始末
前立て1.5㎝折り、2.5㎝折り曲げてアイロンをかけておきます。
前立てを縫う前に、前立ての部分だけ裾の始末をしておきます。前立ての裾から1.5㎝上がった位置で生地を中表にし、前立ての幅だけ縫います。
縫えたらひっくり返し、裾のラインを7~8㎜程の三つ折りしてステッチしておきます。
前立てを縫います。
衿付け
前身頃・後身頃の衿ぐり戦の長さを計り、衿の生地を裁断します。衿のサイズは、前後身頃の衿ぐりの長さ+2~3㎝程。
衿は2㎝巾にしているので縫い代を含めて6cm幅で裁断します。
衿の生地が裁断できたら、袖口カフスと同様、芯地をはっておきます。半分に折り、衿の端を丸くカットしておきます。
衿を付ける前に、前身頃にギャザーを寄せます。前立てから肩ヨークまでの前身頃襟ぐりを荒めのミシン目で縫います。
荒めのミシン目で縫った後、縫い糸を長めに残したまま、前立てと後ろ衿の部分だけは、衿に中表で縫い止めておきます。
前身頃の部分は、ギャザーを寄せて13㎝程にし、衿に中表で縫い代1cmで縫います。
衿の先を縫う。今回は、丸い衿のスタンドカラーにしているので、左右が同じカーブになるように丸く縫います。
着ていると目立つ部分なので、カーブが左右で揃っているとキレイに見えます。
身頃と衿が付いたら、縫い代を隠すように衿の縫い代を折り、衿周りをコバステッチします。
身巾を狭くする方法♪ドルマンスリーブシャツのサイズを小さくするには?
こちらのページで紹介しているドルマンスリーブシャツは、身幅がとてもたっぷりしています。少し多きすぎると感じる方もいらっしゃるかもしれませんので、身幅を狭くする方法を紹介します。
前身頃の身幅を狭くして、裾線と袖下線を結びなおす
まず脇線を狭くしたい寸法だけ前中心側に平行に移動します。
移動した脇線の下から裾に向かって案内線を引きます。この部分がシャツの前裾になります。
裾まで引いた案内線の外側に滑らかなカーブになるようにラインを引きます。
またお好みですが、まっすぐの裾がいいという場合には、カーブにせず、直線で裾までまっすぐのラインにしてもいいです。
次に、袖口線を引き直します。脇から袖口に向かって案内線を引きます。
案内線の上側を通るカーブに書き直します。このカーブは、後身頃の袖下線と縫い合わせます。
後身頃の身幅を狭くして、裾線と袖下線を結びなおす
前身頃の身幅を狭く調節したら、後身頃も同様に狭く調整しておきます。後身頃の身幅を狭くする方法を紹介します。
前身頃と同じ寸法分、脇線を後ろ中心側へ平行に移動します。
移動した脇線の下から裾に向かって案内線を引きます。この部分がシャツの前端になります。
裾まで引いた案内線の外側に滑らかなカーブを引き直します。
ここもお好みですが、まっすぐの裾がいいという場合には、カーブにせず、まっすぐのラインでも大丈夫です。
次に袖下線を引き直します。まず脇線から袖下に向かって案内線を引きます。
案内線の上側を通るカーブに書き直します。このカーブは前身頃の袖下線と縫い合わせます。
まとめ
『型紙なしドルマンシャツの作り方♪簡単にゆったりブラウスを作る方法』としてまとめてきました。
白い生地が爽やかな印象のシャツになったのではないでしょうか。少しギャザーを入れたところも、甘めな印象が加わったと思います。
無地の生地で作ってみましたが、ストライプなどで作っても爽やかな印象のシャツになると思います。生地違い、柄違いで作って、夏の暑い時期に着てみてくださいね。
最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございました。