型紙を作る手間を省き、生地に直接しるしを付け、裁断し縫っていく型紙なしで作り大人服シリーズ。
今回は、ビッグシルエットのブラウスを作ります。前身頃よりも少し後身頃が長めのシルエットだから、着てみると体型カバー効果も。
細身のパンツなどと合わせて、Yラインのシルエットにするのが、キレイに着こなすコツですよ。^^
Contents
【サイズ】型紙なしビッグシャツの身幅・着丈の長さは?
型紙なしで作るビッグシルエットのシャツ。広げてみるとこのようなシルエットをしています。脇線から裾線にかけては、カーブしているため、一見すると『モモンガ』のような形。
このゆったりとしたシルエットが、体のラインを拾いすぎることなく、体型カバーに。ドルマンスリーブになっているので、どこからが身幅と言いにくいのですが、袖下から袖下までで、平置きで計って約90㎝。
袖丈は、165㎝の管理人が切るとひじの少し上の辺。二の腕はしっかりカバーされる長さです。
袖口のカフスも広めにしているので、ゆったりと着ることができます。
【製図】生地に直接しるしを付けて、裁断するブラウス
型紙なしで作るビッグシルエットのブラウスは、生地に直接しるしを付けて、裁断し、縫っていきます。
まずは、前身語をの印からつけていきます。
前身頃…たて70㎝×よこ104㎝の生地に印つけ
ビッグシルエットのモモンガのような形のシャツ。製図は、生地に直接していきます。生地巾110㎝程の生地を 半分に折り、左側が生地端になるようにします。
前身頃として使用する生地は、たて70㎝、よこ52㎝。この中に下記のように製図をして行きます。
まず左の図のように四方にしるしを付け、補助線を引いておきます。補助線が引けたら、ネックライン、アームホール、脇から裾にかけてのカーブ線を引き直します。
ネックライン、アームホールは、補助線の中心からそれぞれ指定の寸法の位置を通るカーブ線に引き直します。
後身頃肩ヨーク…たて22.5㎝×よこ98㎝の生地に印付け
後身頃肩ヨークを製図します。後身頃の肩ヨークに使用する生地は、左側をわにした状態でたて22.5㎝、よこ49㎝の生地にしるしを付けていきます。
左側の図のように直線で結んだら、ネックラインとアームホールをカーブ線にかき直します。
後身頃…たて56㎝×よこ110㎝の生地に印付け
後身頃のヨーク下の身頃の製図をして行きます。後身頃として使用する生地は、右側をわにした状態で、たて56㎝、よこ55㎝。
生地は110㎝巾であることが多いと思うので、生地巾を半分に折った状態で製図していきます。
左側の図のように、四方にしるしを付け、ガイドラインで結んでおきます。ガイドラインが引けたら、右側の図のようにカーブ線で引き直しておきます。
【作り方】肩ヨークのビッグブラウスを縫う方法
モモンガのようなシルエットが、体のシルエットを拾い過ぎず体型カバー効果に期待大のビッグブラウス。
後身頃は肩ヨークと切り替えています。
後身頃を縫う
後身頃の肩ヨークと後身頃を縫います。肩ヨークよりも後身頃の方が少し長くなっていますので、肩ヨークと後身頃を合わせ、長い分を縫ってボックスプリーツにしていきます。
縫い代1cmで縫い、ロックミシンもかけ、縫い代を上に倒してステッチもしておきます。
今回は、1mmほどのコバステッチをしました。もっともっとカジュアルな雰囲気に仕上げたい場合は、1mmのステッチと5㎜程のステッチをして、ダブルステッチにしてもいいかもしれません。
前身頃を縫う
前身頃のスリットの縫いどまりまでを縫い代2㎝で縫います。衿の前中心から10㎝ほど下がった位置をスリットの縫いどまりとしています。
縫いどまりまで縫えたら、縫い代を3つ折りしてステッチします。スリットの縫いどまりはかん止めをしたり3~4針ほど、補強のために縫っておきます。
表から見るとこのようにステッチがかかっています。
前身頃・後身頃の肩線を縫う
前身頃と後身頃を中表で重ね、肩線を縫い代1cmで縫い、ロックミシンをかけ、縫い代を後ろ側に倒して、ステッチをかけます。
左右の肩線を縫います。
脇線のボックスプリーツをたたむ
後身頃の脇のラインにボックスプリーツをたたみます。袖下から17㎝ほど下がった位置から14㎝をボックスプリーツとしています。
ボックスプリーツをたたんだら、プリーツを広げて、5㎜幅の捨てミシンをしておきます。捨てミシンとは表から見えない程度の幅で縫っておくことを言います。
ここでは、縫い代1cmとしていますので、5㎜程の幅であれば表側にミシン目が見えることがありません。
表から見ると、右脇のボックスプリーツは、」このようになります。
左脇のボックスプリーツはこのようになります。
脇線を縫う
今回は、モモンガのようなシルエットのブラウスなので、脇線と裾線がカーブでつながっています。
袖下から25㎝程の脇となる部分に、前身頃、後身頃をそれぞれ別々にロックミシンをかけた後、縫い代1.5㎝で縫います。
袖口カフス
袖口カフスを付けます。袖口カフスは、出来上がった前身頃・後身頃の袖口の長さを計り、2~3㎝程の長さを足した寸法で裁断します。
カフス巾は今回3.5㎝にしていますので、縫い代2㎝を足して9㎝巾のカフス生地を裁断します。
カフス生地を1㎝折り、3.5㎝折り、筒状にします。縫い代1cmを折り曲げていない生地端は、ロックミシンをかけておきます。
身頃とカフスを中表で重ねて、袖口に縫い代1cmで縫います。この時、袖下がつりやすいので、切込みを入れて縫い合わせます。
縫い代を包むように、カフスを折り返して、ステッチをかけます。
脇線を縫ってから袖付けをするのは、少し難易度が高いかもしれません。その時には、脇線を縫うのは、あとからにして、先にカフスを前後身頃に縫い付けると縫いやすいです。
衿付け
前後身頃に衿を付けます。衿の生地は、前後身頃の首周りの長さに2~3㎝ほど足し、今回の衿は2㎝巾にしていますので、6㎝巾で裁断します。
アイロンで縫い代1cmで折り曲げ、衿先を中表にして縫い代1cmで縫います。
アイロンで縫い代1cm折り曲げていない方を身頃と中表で合わせ、縫い代1cmで縫います。
表からステッチをします。
裾の始末をする
裾の始末をします。縫い代7~8㎜程の三つ折りにして縫います。
裾の始末が出来ました。
【動画】袖なし簡単なブラウスの作り方
まとめ
『簡単シャツの作り方♪型紙なしで作るビッグシルエットブラウス【製図・動画付き】』としてまとめてきました。
シャツなので縫う工程が多い、と感じられる方もいらっしゃったかもしれません。ですが1つ1つの工程は、待ち針で布どおしを固定して縫っていけば、そんなに難しい工程ではないかもです。
さらさらとしたシャツ生地や肌触りのいいリネンなどで、作ってみて下さいね。
最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございました。